公平な競争によって社会に活力が生まれ、成功するチャンスが平等に与えられてみんなが幸せになる。
ってなことがよく言われるけどこれってまったくのウソですよね。
いまさらだけど。
競争を公平にすると何が起こるのか?
すべてを公平にすると単に強いものが勝つ。弱いものはすべてに負ける。
これ、誰が言っていたのか忘れちゃったけど、印象に残っています。誰でしたっけ?
もちろん駆けっこに強くってもまぁあまりよい暮らしができるとは思えませんが、
小学校の頃、運動会で少数の子が賞を独占していた状況を、今の競争社会における状況に置き換えてもそう的はずれではないと思います。
50メートル走にリレーや長距離走とかあるんだが、走るのが得意なやつは全部得意科目。
ちょっと不公平だよなぁ、他の競技があってもいいのに、と考えた記憶がありますね。
数学社会も同じようになって来つつあります。
みんな一斉にスタート、用意ドン! で速さを競うというようなことが、
インターネットやジャーナルの電子化、あるいはプレプリントサーバや検索機能の充実のおかげでだんだん可能になってきて、
ますます公平に、論文数を比較し、ページ数を比較し、インパクトファクターを比較し...
このような風潮は弱者を人間的におとしめるような方向に向きがちだと感じています。
できないから、最低限の生活での仕方ないじゃないか。
あいつがダメなのは頑張らないからだろ?
数学できないヤツは人間じゃねぇ... (これはこれで笑えるが)
受益者負担と自己責任の蔓延を危惧しています。
[Thu Apr 5 14:42:28 JST 2007]